栗花落
『栗花落(ついり)
――「栗の花が落ちる頃の雨」という意味らしいけど,これねえ,Webで検索すると「珍名さん」のページに必ずといっていいほど出てくるんだよ。
まる「へえ〜,そうなの。この言葉は『空ノ名前』という本で見つけたの」
――『空ノ名前』という本は,前にも聞いたね。いいネタ本になってる。このネコたちが水たまりで遊んでるシーンは,いくつかのパターンで描いているよね?
まる
小さい頃,水たまりでよく遊んでた。鹿児島は台風が多いから,水たまりもよくできる。水たまりだけでなく,側溝の速い流れに足を突っ込んで,ぐらぐらする感じを愉しんだりとか。」
――ええ〜,側溝に? そんなことしないよ。アブナイんじゃないの。
まる
いや〜田舎の子どもはみんなやってるよ。でもマネしないでね!」
――いまさらそんなこと言ってもね。ま,このパターンは子どもの頃の原体験を反映した絵であるということだね。
まる「開いた傘を逆にして,水たまりの水をすくってね,友だちにばあっとかけたりしなかった?」
――まだ言ってるぞ。よっぽど楽しかったらしい。